チビアロ、目が覚める-PocoAlo si sveglia.-

瞼を刺激する光で目が覚めた。 ゆっくりと顔を持ち上げれば隣には誰もいない。シーツも温もりがないので だいぶ前にベッドを抜け出した事がわかる。 いつもの事なのでさして気にはしていない。 伸びをして体を起こせば、コロリと何かが体から転げ落ちた。 「あ゛?」 枕か何かかと思い何気無くシーツを捲る。 そして、そのままスクアーロは固まった。 ベッドの上にいたのは銀髪の子供。 それはもそもそと動き顔を上げると、スクアーロを見上げて微笑んだ。 「ママン!」 「あ゛…あ゛ぁ!?」 「ママンおはよう」 子供はスクアーロに笑いかけ抱き付く。 抱き付かれた所から伝わる熱に夢ではないとわかる。 混乱する頭で恐る恐る問い掛けた。 「お前…どっから来た」 「…?アロずっとここにいたよぉ」 「アロ…?お前の名前かぁ?」 「うんっ!」 一体全体どうなっているんだ。 誰かがベッドにこの子供を投げ入れたんだろうか。 だがここまで考えて、それはまず無理だと思う。 自分が今いる場所はヴァリアーのボスの私室だ。 一般人が入れる事はまず無いし、入れたとして自分達が気付かない筈が無い。 本当にどういう事だと悩んでいれば、前触れもなくドアが開いた。 「テメェいい加減に起きろ」 「ぼ、ボスっ…!!」 ドアから顔を覗かせた部屋の主にスクアーロは固まる。 だがそれは向こうも同じようで、スクアーロに抱き付いている子供を見て 珍しく反応が取れないでいた。 「おい…それはなんだ」 「が、ガキだろ…」 「産んだのか」 「産めるかぁ!!」 自分の上司の思わぬ言葉に反射的にスクアーロは怒鳴り返す。 それに体を震わせたアロの目が瞬く間に潤み、目の端に涙が溜まった。 これでは零れ落ちるのは時間の問題だ。 「おい…」 「あ゛?っっ…な、どうしたぁ?おい!」 泣きそうなアロに慌ててスクアーロは話しかける。 小さな体はきつくスクアーロの体に抱き付き、体を小刻みに震わせた。 ぽろぽろと熱い液体が体に触れる。 スクアーロは一瞬戸惑うが、そっと小さな頭を撫でてやる。 「悪い。怖かったかぁ?お前を怒ったワケじゃねーよ」 「ひっく…えぐっ…アロ……良い子ぉ…?」 「ああ。良い子だ」 ポンポンと頭を撫で、涙を拭ってやる。 それにアロはスクアーロを見上げると安心したように微笑んだ。 天使のような、という表現が実に合う。 だが天使の口から発せられた言葉に、スクアーロは慌ててその口を手で塞ぎ、 ベッドの影へ連れ込んだ。 「んむうっ…ママン…?」 「あ゛ーもう俺はママンでかまわねぇ!だけどな、あの人はボスだ。ボスって言え!」 「ぼしゅ…?」 「ああ。ボスだぞ。ボスって言わなきゃ怒られるからなっっ」 怒られるどころか下手をすれば殺される。 小声でも必死なスクアーロの気持ちがわかったのか、アロはこくこくと頷いた。 ホッとしたスクアーロだが、次の瞬間クッションが頭にヒットする。 一体なんだと振り向けば、ドアに寄り掛かり不機嫌そうな御曹司がこちらを睨んでいた。 「メシ」 「あ゛ーわかったよっ!」 「ふん…ガキ、来い」 「あいっ」 差し出された手に促されるように小さな体がそちらへ駆ける。 閉じたドアを見てスクアーロは固まってしまう。 アイツ…ガキの扱いなんてわかんのか…? 下手をすれば隣の部屋から泣き声が聞こえるのは時間の問題かもしれない。 急いだ方が良さそうだと判断して、スクアーロは急いで服を着替え出した。

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2007-01-30

鮫さんはボスの部屋にお泊りの日でした。 アロは外見はスクアーロそっくりです (目は女の子なみにデカイです/笑)

Yayoi jugo