チビアロ、ご飯を食べる -PoroAlo fa colazione-

オレは今、世にも恐ろしい光景を目にしている。 「ぼしゅ、あー」 「ん…」 「おいし?」 「悪くはない」 あの暴君の御曹司が、ガキを膝に乗せて、フレンチトーストを食っている!! きっとこの世は終わりなんだ。 明日には雨の代わりに槍が降ってくるに違いない。 そんな事を考えながらオレは震える手でコーヒーをボスの前に置く。 そこでふと気付いた。 ――この人、コーヒーはブラックなくせして甘い物食うんだ… 「ママン、もうないないよー」 「あ゛?お前随分食ったな」 「アロじゃないよ。ぼしゅだよ」 ねー、などと笑顔を向けられるが、相手は無表情だ。 無理して食って気持ち悪いんじゃとも思ったが、無理という言葉がこの男の辞書にはないので 心配はしなくて良さそうだ。 「ママン、アロのー」 「待ってろ。つーかお前口の周り…」 ガキ特有の食い散らかし方で口の周りはベタベタだった。 それでボスの服でも汚してみろ。お前絶対殺されるぞ。 そんな事を思いながらナプキンで口の周りを拭いてやる。 と、それは唐突に奪われた。 「あ゛?」 「俺がする」 「あ…あぁ…」 「早く焼け」 ボスの手が乱暴にアロの口元を拭いていく。 それをチラリと見て、オレは簡易キッチンに逃げるように飛び込んだ。 怖い。怖すぎる。 今まで殴られたり、蹴られたり、机や壁とコンニチハさせられた時よりも 酷い衝撃が頭の中を回っている。 絶対今日で地球は終わりだ。 最後の晩餐(正確には朝食)がフレンチトーストかと虚しくなりながら、 オレはフライパンにバターを落としたのだった。

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ボスはチビアロがスクに似てるからありえないくらい可愛がっています。 あとは実は甘い物好きなボスも可愛いなと思い書きたかったのです。 つかイタリアなのにフレンチトーストってとこは目を瞑ってください…

Yayoi Jugo