チビアロとチビザンと匣兵器 -PocoAlo&PocoXan e Un'arma di scatola-
ネタバレ要素、妄想有り。注意
俺の名前はべスター。誇り高き天空嵐ライガーだ。
俺の主は暗殺部隊ヴァリアーのボス。いつも忙しそうに机に向かっている。
賢い俺はその邪魔をしないよういつもその横にいる。
そうして待っていれば主が休憩をした時、フッと笑って鬣を撫でてくれるのだ。その瞬間が俺は一番好きだ。
だから俺が大人しく待っているのに、それを邪魔する奴等がいる。
今日も今日とてパタパタと軽い足音が近付いてきた。
「ぼしゅあそぼー」
「パパンご本よんでー」
部屋に飛び込んできたのは主の息子二人。毎日毎日主の仕事を邪魔してくれる奴等だ。
主を見上げれば困った顔をしている。さっき本邸から電話があり急ぎの仕事が入ったのを俺は知っていた。
仕方がないと立ち上がれば、チビ達の視線が俺に移される。
のそのそとそちらに歩いていき、鼻を使って身体を持ち上げ一人ずつ背中に乗せてやった。
「べスター?」
「べスターどうしたんだ?」
「遊んでほしいみたいだな。二人ともべスターと庭で鬼ごっこしてきたらどうだ?」
父親の言葉にチビ達は元気に返事をする。
背中に乗せたまま部屋を辞そうとすれば、主の申し訳なさそうな視線を感じた。
任せてください我が主。
貴方の為なら子守りの達人にだってなりましょう!
主の仕事を守れたと上機嫌で廊下を歩いていれば、向こう側から近付いてくる人影。
それに俺だけじゃなく背中のチビ達も気付いたらしい。キャアキャアと元気な声をあげている。
「ママンおかえり!」
「おかえりー!」
「ただいま。二人ともいい子にしてたかぁ?」
人影は任務で一週間ほど本部を留守にしていた主の奥方だった
。頭を撫でられて嬉しいのはチビ達だけではない。俺も鬣を撫でられ思わず喉を鳴らしてしまった。
「べスターと遊ぶのか?」
「うんっ!ぼしゅが鬼ごっこしなさいって!」
「べスターが遊んでほしいみたいだからって」
「そうかぁ。二人はちゃんとべスターの世話できて偉いな」
そう言った奥方だったけれど、俺の目を見て微笑んでいたから、本当のところをちゃんとわかってくれているようだ。
その証拠に俺の今日のお昼はラム肉だと言ってくれた。俺の大好物!
おいしくラム肉を頂くためにはやはり仕事をしなければいけない。
主の執務室に消えた奥方を見送ってから、チビ二人を乗せたまま俺は中庭へと向かった。
今日は少しだけ本気を出して相手してやろうと思いながら。
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