小説用テンプレートについて ...01

車の中、二人は押し黙っていた。 チラリと運転席の男がバックミラーを見れば、後部座席の人物は俯いていた。 黒で身を包んだ中で、トレードマークであるティアラを外した髪だけが明るく、妙に浮いて感じる。 ミラーから視線を外そうとすれば、幼い頃より幾らか低くなった声で名を呼ばれた。 「なんだ」 「誰にも言わないで欲しいんだけど…特に、ママンには」 「…わかった」 ここには誰もいないから気にするなと告げてやれば、車内に押し殺した嗚咽が響く。 あの人とあの子が居なくなってから、ずっと気を張っていたのだろう青年の泣く姿に、 自分の目頭も熱くなるのを感じた。 気付かれないように眉間を指で摘んでいれば、嗚咽に混り謝罪をする声が聞こえる。 「お前は悪くない。悪いのは」 「分かってるよ!分かってるけどダメなんだ…」 「………………」 「『運命』って、何だよレヴィ…俺わかんねぇよ…」 「ベル…」 「あの人だって、パパンだって、視えてたみたいにっ…」 彼の父親のような存在である自分の上司は確かにそのような所があった。 あの日は確かに普段とは少し違っていた気がする。 上司の寵愛を一身に受けていた同僚が心配する程に。 そしてその心配は的中し、それ以来彼は壊れた。 狂ったように仕事に没頭したかと思えば急に涙を流す。 そして静かに子守歌を口ずさむのだ。 同僚のもう一人の息子が好きだった子守歌を… 「マーモンがさぁ…『運命だから仕方ない』って言ったんだ……それでもさ… 『幸せだった』って言ってた…」 「…………」 「確かにムカついたりした時もあったけどっ…マーモンがいてすっげぇ楽しかったよ…」 「……………」 「ボスだって上司としては最高だったし、父親としてもすげー良かったよ…」 「…ベル」 「何なんだよ二人そろって…最期に同じ事、言って……そんなこと言うならスクアーロがどうなるか、 わかってた、クセ、にっ……バカじゃないかよぉ…っ…」 きつく握り締められた手は祈りのようにも見えて。 悲痛な叫びに唇を噛み締めた。 風向きが変わったのだろう。先程まで聞こえなかった歌が聞こえる。 銀糸を持つ彼が歌う子守歌は、鎮魂歌のようで。 ぼたぼたと涙を零す後部座席の同僚に、声を掛ける事ができなかった。

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捏造甚だしくてすみません(汗) 本誌で言われた死んだある男=ボスとして書きました (実際死んだのがボスなら私はもう目も開けれぬ程泣きますが) ベルが二人に言われたのは「スクアーロをよろしく」って感じの事です。 何かもっと色々書きたかったのですが上手く纏まらず…私はこれが精一杯。 しかしまさかベルとレヴィのコンビを書く事になるとは思いませんでした。 いやほら嵐と雷は兄弟みたいなもんだってリボ様が言ってたし…(こじつけたー!)

Yayoi Jugo