チビアロとチビザン、ママンのお手伝いをする -PocoAlo&PocoXan aiutano madre-
カシャカシャとお気に入りの貯金箱を開けて中からお金を取り出す。
殆どが小銭ばかりだが、二人は真剣な表情だ。
「いーち、にーい、さーん。あ、ザン紙のおかね!」
「この間レヴィのおてつだいしたらもらった」
「ならこれで買えゆかなぁ?」
「うーん…」
「アロ、ザン…って何してんだぁ?」
ドルチェの時間だと呼びに来たスクアーロが目にしたものは、
ベッドの上に取り出された小銭と考え込んでいる二人の息子。
最近二人はお手伝いをすることが好きで、
手伝いが終わるとそれぞれお金をもらえる事になっている(ほぼ小銭だが)
二人は小銭を貯金箱に入れて堪る事を楽しみにしていたはずだが、
何故全部ベッドの上に取り出しているのだろう。
「ママン!」
「ママン、あのねーこれでぼしゅのおきもの買えゆ?」
「ボスの置物ぉ?」
「パパンがしょるいの上におくガラス!」
「あーペーパーウェイトの事かぁ」
そういえば先日子供達がザンザスの机をグチャグチャにしたと聞いた。
その時に気に入りだったペーパーウェイトを壊してしまったとも。
ザンザス愛用のペーパーウェイトはヴェネチアンガラスの高級なもので、
とてもこの小銭の山で買える代物ではない。
それを子供達は知らないが、大好きなザンザスの為に、
ペーパーウェイトを買おうと頑張っているのだ。
「んー…これじゃ少し足りねぇな」
「そうか…」
「なぁ、二人とも俺の手伝いしてくれねぇか?そうしたらそうしたら仕事した分の金をやる」
「そしたらぼしゅのおきもの買えゆ?」
「ああ」
「アロしゅる!!」
「おれも!!」
こうしてアロとザンはスクアーロの手伝いをすることになった。
*****
「ベルどいてー」
「マーモンも」
「何してるんだい?」
「っていうか何その格好」
二人が不思議がるのも無理はない。
アロはメイドのザンは執事の格好をして、二人で大きな洗濯カゴを持っている。
「きょうはアロ、ママンのおてつだいさんなの!」
「おれもだ」
「手伝いはいいけどその格好は?」
「「ルッスが着ろってー」」
二人の言葉に何故か納得してしまう。
その間にザンとアロはカゴを持って中庭へと駆けて行く。
ベルとマーモンがコッソリ覗けば、二人とスクアーロが洗濯物を干していた。
「何やってんだか。洗濯なんかクリーニングに出せばいいのに」
「何か理由があるんじゃない?」
「洗濯するのに理由があるの?」
「僕だって良くわからないよ」
疑問に思いながらも二人はコッソリと観察を続ける。
洗濯が終わり次はサロンの掃除。
次は昼食の支度と二人はスクアーロの後ろを付いてまわっている。
「何か…段々アレに見えてきた」
「カルガモの親子?」
「あ、やっぱりマーモンもそう思う?」
「うん。ルッスーリア辺りなら事情知ってそうだから聞いてくるよ」
「王子も行く」
そしてルッスーリアから事情を聞いたベルとマーモンは、
ナイショで二人の貯金箱にお金を足してやることにした。
頑張っている二人へのご褒美を込めて。
*****
じゃあ最後は買い物だな、というスクアーロの言葉で、三人は街へ買い物に来ていた。
夕食の買い出しを終え、荷物を車に積むとスクアーロは二人に微笑んだ。
「じゃあボスにやるペーパーウェイト買いにいくかぁ」
「えっ!」
「でもおかね、もってきてないよ」
「俺が払っておくから。後で代金貰えばいいからよぉ」
行くぞと二人を促して、向かった先はガラスの専門店。
グラスや置物が殆どだったが、隅にポツンとあったペーパーウェイトのコーナー。
二人が真剣に吟味して選んだ物は、透明なガラスに赤いガラスが混ざっている小さなものだった。
「ホントにこれでいいのかぁ?」
「だって、おかねちょっとしかないから、おおきいのかえないし」
「それにねー赤いのぼしゅのおめめみたいだから」
これがいいの、と二人は微笑む。
スクアーロは二人の頭を撫でるとそれを取ってレジに向かう。
代金を支払い、ラッピングされた小箱をザンに渡した。
「ザンが持てなぁ」
「うん!」
「坊や達、誰かにプレゼントかい?」
店主である翁の問いに、二人は元気に答えた。
「「パパンにあげるの!」」
帰宅後、執務室に駆け込んだ二人がザンザスに小箱を渡せば、驚きで固まってしまった。
だがすぐさま我にかえり、小さな息子達を抱き上げると、
感謝の言葉とキスを送ってきつく抱き締める。
喜んでくれたことに安堵した二人は顔を見合わせると嬉しそうに笑いあったのだった。
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チビアロとチビザン、パパンに怒られるの続きです。
今回はママンがメインだったのですがあまり出せずに撃沈…
もっとスクと絡ませよう頑張ろう。
Yayoi Jugo